最近更新する度に書いているのですが「皆様ご無沙汰しております」(笑)
うちの御嬢さんも幼稚園を卒園し(謝恩会等全て中止になりましたが)、この春から小学生になりました。早いものです。
給食も始まって、やっと時間が出来たなと思っていたところ、教室の保護者の方から有難いコメントをいただきました。
細々とでも続けていくことに意味があるんだ!と、一念発起。やっぱり本が好きです。
本題!
教室がオンライン授業になって早3か月。
授業は変わらず楽しく出来ており特に問題点はないようなのですが、本の貸し出しが出来なくなってしまったのが難点です。
ブログの更新は滞っていましたが、教室での本の紹介は続けていました。「この本、面白かった!」という生徒さんの反応が聞けなくなってしまったのは、なんとも寂しい限りです。
そんな中、ほん太の個別授業を取っている生徒さんが「将来は北欧に住みたい」という話をしていたとの話を聞きまして、そんな感じの本があったな…と、ごそごそしたところ、発見しました!
北欧フィンンランドでの留学生活体験記です。フィンランドの高校での3年半を通して自分を取り戻して行く少女の再生の物語、とも言えるかも。
「青い光が見えたから〔16歳のフィンランド留学記〕」 著:高橋 絵里香/講談社
<あらすじ>
小4で友人から借りたフィンランドの作家トーベ・ヤンソンの『たのしいムーミン一家』を読んで、この話を生み出した国へ実際に行って、そこで生活してみたいと思うようになった著者。中学時代に学校生活に疑問を感じ心が折れることもあったが、教師の父親に協力してもらいながら、高校でのフィンランド留学を果たす。憧れの国で様々な人に助けられ、日本ではできない経験をし、「自分は何をしたいのか、どうあるべきなのか」について考えを深めていく。目指すは3年半後の高校卒業試験合格!
著者の高橋さん、何がすごいかと言えばフィンランドに対する熱い想いです。そして、その思いの原動力になったのが1冊の本、『ムーミン』ですよ。本の持つ力って、ほんとにすごいなぁと改めて感じました。
日本にはフィンランド語のちょうどいい辞書がなくて(超薄いか超分厚いかしかなかったそうです)、英和辞書と英フィン辞書を2冊リュックサックに入れて通学したとのこと。3年半後の高校卒業試験では、フィンランド語でドイツ語の試験を受けるまでになっていますが、そうなるまでにどれだけの努力があったのかと…英語だけでヒーヒー言っていた身としては、ほんとに頭が下がります。
髙橋さんが最後まで頑張ることが出来たのは、周囲の人たちが高橋さんをあるがまま受け入れ、彼女のやりたいことが出来るように支援してくれたからです。「助けてあげる」ではなく、彼女がどうしたいのかを聞き、それならばいくつか方法があると「提案」してくれるんですね。こうしなさい、という「正解」を与えるのではないところに、フィンランドの教育姿勢が見える気がします。
この本には、フィンランドの高校教育について詳しく書かれています。まず驚くのは高校を卒業する時期を自分で決められること。3年、3年半、4年の3つから選択でき、いつでも変更可能です。高橋さんのように語学に不安があるから余裕のある単位取得を目指して3年半という選択も、取りたい授業がありすぎて4年間という選択も、全部アリです。授業は、ほぼディスカッション形式。正解のない議論では(例えば、移民を受け入れるべきかという問題)教師も「先生も正解はわかりません。いろいろな意見があります」と正直に述べるのです。試験もなんと、問題が選択式です。出題の15問中10問を選択します。自分の持っている知識を総動員しないと記述できない問題だそうですが、自分の得意な問題を選べます。卒業後の進路も、みんなそれぞれ。日本では浪人、と不名誉な名前で呼ばれてしまいますが、フィンランドでは自分を見つめ直す時間と称され、多くの人が大学に進学する前に1年程海外に行ったり働いたり、自由な時間を過ごすのだそうです。
フィンランドの教育が注目されるようになったのは2000年にPISAのテストで好成績を取って以来かと思われます。様々な教育本も出ましたが、一朝一夕にマネのできるもののではないですね。日本との大きな違いは、フィンランドの子供たちが皆、自分が何をしたいのかが明確な点です。なぜやりたいことが明確なのか。それは考える時間が十分に与えられているからです。日本の教育は「こうしなさい、これが正解」を教えこむには適していますが、自分がどうしたいのか、自分とは何者なのか、「考える」ことに割く時間はあまりないように感じます。ひたすらに試験や進学、目の前に「やらなけらばならない」とされている課題を突き付けられて、それを焦って選択していく。とりあえず大学に行ってみたけど、それからどうしよう?何になればいいの?というパターン。かくいう私も、そうだったと思います。フィンランド方式を取り入れるのであれば、「正解を教え込む」から「正解のない問題を考える。意見の違いを認め合う」教育へのシフトが求められるのではないでしょうか。そして教育に携わる者や保護者も、子供に考える時間を与え、子供の決断を容認する余裕が必要になってくると思います。
そんな「考える」高校生だからこそ実現できた、様々なエピソードが本の中で紹介されています(ここで紹介するとネタバレになるので、書きません!)。フィンランドでの暮らしや、教育について、また自分らしく楽しく生きるという事はどういう事なのか、考えさせられる1冊でした。
小ネタ『今日のぽん太』。
あぁ、これもすっごく久し振りです。
ステイホーム中、一緒にいる時間が多くなったので色々色々あったのですが(笑)、直近から行きましょう。
6月末にうちの御嬢さんのお誕生日会をした時の事です。彼女はジジからデジタル顕微鏡をプレゼントされました。高機能カメラが付いているので、プレパラートなんか作らなくても拡大画像がPCやスマホの画面ですぐに見られるという優れもの。お札や肌の肌理などを見て大喜びしていた御嬢さん。そんな一コマから。
デジタルと 子供の言葉 非情なり
デジタル顕微鏡で、ぽん太のおでこを映した御嬢さん「うわー、てっかてかのぎっとぎと~♪」。子供の言葉には遠慮というものがない、と改めて感じました。ちなみに、私も「ママの肌理は乱れてるね」と言われております…。
うちの御嬢さんも幼稚園を卒園し(謝恩会等全て中止になりましたが)、この春から小学生になりました。早いものです。
給食も始まって、やっと時間が出来たなと思っていたところ、教室の保護者の方から有難いコメントをいただきました。
細々とでも続けていくことに意味があるんだ!と、一念発起。やっぱり本が好きです。
本題!
教室がオンライン授業になって早3か月。
授業は変わらず楽しく出来ており特に問題点はないようなのですが、本の貸し出しが出来なくなってしまったのが難点です。
ブログの更新は滞っていましたが、教室での本の紹介は続けていました。「この本、面白かった!」という生徒さんの反応が聞けなくなってしまったのは、なんとも寂しい限りです。
そんな中、ほん太の個別授業を取っている生徒さんが「将来は北欧に住みたい」という話をしていたとの話を聞きまして、そんな感じの本があったな…と、ごそごそしたところ、発見しました!
北欧フィンンランドでの留学生活体験記です。フィンランドの高校での3年半を通して自分を取り戻して行く少女の再生の物語、とも言えるかも。
「青い光が見えたから〔16歳のフィンランド留学記〕」 著:高橋 絵里香/講談社
<あらすじ>
小4で友人から借りたフィンランドの作家トーベ・ヤンソンの『たのしいムーミン一家』を読んで、この話を生み出した国へ実際に行って、そこで生活してみたいと思うようになった著者。中学時代に学校生活に疑問を感じ心が折れることもあったが、教師の父親に協力してもらいながら、高校でのフィンランド留学を果たす。憧れの国で様々な人に助けられ、日本ではできない経験をし、「自分は何をしたいのか、どうあるべきなのか」について考えを深めていく。目指すは3年半後の高校卒業試験合格!
著者の高橋さん、何がすごいかと言えばフィンランドに対する熱い想いです。そして、その思いの原動力になったのが1冊の本、『ムーミン』ですよ。本の持つ力って、ほんとにすごいなぁと改めて感じました。
日本にはフィンランド語のちょうどいい辞書がなくて(超薄いか超分厚いかしかなかったそうです)、英和辞書と英フィン辞書を2冊リュックサックに入れて通学したとのこと。3年半後の高校卒業試験では、フィンランド語でドイツ語の試験を受けるまでになっていますが、そうなるまでにどれだけの努力があったのかと…英語だけでヒーヒー言っていた身としては、ほんとに頭が下がります。
髙橋さんが最後まで頑張ることが出来たのは、周囲の人たちが高橋さんをあるがまま受け入れ、彼女のやりたいことが出来るように支援してくれたからです。「助けてあげる」ではなく、彼女がどうしたいのかを聞き、それならばいくつか方法があると「提案」してくれるんですね。こうしなさい、という「正解」を与えるのではないところに、フィンランドの教育姿勢が見える気がします。
この本には、フィンランドの高校教育について詳しく書かれています。まず驚くのは高校を卒業する時期を自分で決められること。3年、3年半、4年の3つから選択でき、いつでも変更可能です。高橋さんのように語学に不安があるから余裕のある単位取得を目指して3年半という選択も、取りたい授業がありすぎて4年間という選択も、全部アリです。授業は、ほぼディスカッション形式。正解のない議論では(例えば、移民を受け入れるべきかという問題)教師も「先生も正解はわかりません。いろいろな意見があります」と正直に述べるのです。試験もなんと、問題が選択式です。出題の15問中10問を選択します。自分の持っている知識を総動員しないと記述できない問題だそうですが、自分の得意な問題を選べます。卒業後の進路も、みんなそれぞれ。日本では浪人、と不名誉な名前で呼ばれてしまいますが、フィンランドでは自分を見つめ直す時間と称され、多くの人が大学に進学する前に1年程海外に行ったり働いたり、自由な時間を過ごすのだそうです。
フィンランドの教育が注目されるようになったのは2000年にPISAのテストで好成績を取って以来かと思われます。様々な教育本も出ましたが、一朝一夕にマネのできるもののではないですね。日本との大きな違いは、フィンランドの子供たちが皆、自分が何をしたいのかが明確な点です。なぜやりたいことが明確なのか。それは考える時間が十分に与えられているからです。日本の教育は「こうしなさい、これが正解」を教えこむには適していますが、自分がどうしたいのか、自分とは何者なのか、「考える」ことに割く時間はあまりないように感じます。ひたすらに試験や進学、目の前に「やらなけらばならない」とされている課題を突き付けられて、それを焦って選択していく。とりあえず大学に行ってみたけど、それからどうしよう?何になればいいの?というパターン。かくいう私も、そうだったと思います。フィンランド方式を取り入れるのであれば、「正解を教え込む」から「正解のない問題を考える。意見の違いを認め合う」教育へのシフトが求められるのではないでしょうか。そして教育に携わる者や保護者も、子供に考える時間を与え、子供の決断を容認する余裕が必要になってくると思います。
そんな「考える」高校生だからこそ実現できた、様々なエピソードが本の中で紹介されています(ここで紹介するとネタバレになるので、書きません!)。フィンランドでの暮らしや、教育について、また自分らしく楽しく生きるという事はどういう事なのか、考えさせられる1冊でした。
小ネタ『今日のぽん太』。
あぁ、これもすっごく久し振りです。
ステイホーム中、一緒にいる時間が多くなったので色々色々あったのですが(笑)、直近から行きましょう。
6月末にうちの御嬢さんのお誕生日会をした時の事です。彼女はジジからデジタル顕微鏡をプレゼントされました。高機能カメラが付いているので、プレパラートなんか作らなくても拡大画像がPCやスマホの画面ですぐに見られるという優れもの。お札や肌の肌理などを見て大喜びしていた御嬢さん。そんな一コマから。
デジタルと 子供の言葉 非情なり
デジタル顕微鏡で、ぽん太のおでこを映した御嬢さん「うわー、てっかてかのぎっとぎと~♪」。子供の言葉には遠慮というものがない、と改めて感じました。ちなみに、私も「ママの肌理は乱れてるね」と言われております…。
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